ファクタリングを利用する企業や個人事業主が増えており、近年では資金調達の方法として有意義であることが広く認知されるようになりました。しかし、ファクタリング業者は金融庁の監督外であり、貸金業法や利息制限法の適用範囲外であることなどが問題視されています。つまり、一歩間違えてしまえば悪徳業者の罠にはまってしまうおそれもあります。そこで、悪徳業者の手口を把握しておく必要があります。

まずは、事前にこうした業者を察知するためのポイントをまとめます。典型的な例は、会社の所在地が嘘であったり、会社専用の固定電話が設置されていない場合は要注意です。ホームページなどに掲載されている住所が地図アプリなどの表示されない場合、架空の会社である可能性が高まります。会社専用の電話がない場合も、疑わしい理由があると考えて差支えありません。

続いて、実際に業者と打ち合わせをした際に注意すべき点についてです。ファクタリングにおいて、悪質業者が行いそうなことといえば担保や保証人を強要することです。そもそも、ファクタリングとは売掛債権を売却してお金を調達するものですから、ローンではありません。利用者は売掛債権の権利を放棄しさえすれば、その他に何か義務を果たす必要はありません。

担保や保証人を要求することは、詐欺か強要と考えるべきです。こうした要求が行われた場合は、その場でその悪徳業者との手を切りましょう。また、振込口座が個人名になっていたり、現金での支払いを要求された場合などは、暴力団などとの関わりがある可能性もあります。手数料がファクタリングの相場の上限と言われる売掛金の額の30%を超える場合も、選ぶべきではありません。