CRMとはCustomerRelationshipManagementの略で、「顧客関係管理」のことを指します。「顧客情報管理」や「顧客関係構築」あるいは「顧客管理」と呼ばれることもあります。CRMとは、顧客満足度と顧客ロイヤリティの向上によって売上拡大および収益向上を目標とした経営コンセプトです。とはいえ、決して新しい考え方ではなく、日本では江戸時代から大福帳などで実践されてきました。

売上高だけを管理するのではなく、顧客に焦点をあわせ、顧客を第一に考えて経営をおこなうことで利益拡大を狙うのです。ITツールとしてCRPを導入すれば、顧客情報を記録・蓄積し、管理することで、顧客情報を分析できますし、可視化して共有化することも可能です。たとえば、顧客の基本情報や購入履歴などを一元管理して社内で共有すれば、顧客のニーズを把握できるので、売れる傾向の高い商品をタイミングよく提案できますし、ピンポイントでアプローチできます。さらには新規顧客の獲得にもつながります。

CRMによって顧客の実態を把握し、アピールすることで、既存顧客の流出を防ぐことができるのです。その他にもメルマガを自動送信したり、イベントの集客にも利用できます。このようにCRMとは、顧客のデータベースを管理したり、顧客へアプローチをおこなったり、作業が効率化できるシステムです。ITツールとしての導入が難しい場合は、カードやノートを利用したシステムでも、実践できる方法なのです。